遺族厚生年金の給付額を計算する方法(別解)
前回の記事では、ねんきんネットで確認できる厚生年金保険料の納付実績を積み上げて平均報酬額を算出し、遺族厚生年金の給付額を試算しました。
しかし、スプレッドシートに1月ずつ報酬額をまとめて計算するというのは面倒だし、計算結果が正確である保障もありません。ねんきんネットを触っていて別解らしきものを思いついたので、今日は別の計算手法について説明します。
遺族厚生年金の公式をおさらい
遺族厚生年金額 = (平均標準報酬額 × 5.481 / 1000 × 加入月数) × 3 / 4
これは前回も出した計算式ですが、これをちょっと別の角度からみてみましょう。 この公式は次のように変形することができます。
遺族厚生年金額 = 報酬比例部分 × 3 / 4
報酬比例部分 ↗ というのは、厚生年金の給付のうち納めた保険料によって変化する部分のことを指します。 厚生年金を語る上では外せない、重要な金額です。
ねんきんネットのシミュレータ
報酬比例部分は、ねんきんネットのシミュレータで試算できます。ねんきんネットにログインして、「将来の年金額」>「詳細な条件で試算」と進むと利用できます。
このシミュレータは、65歳以降に受給できる「老齢年金」を計算するものです。 しかし、老齢厚生年金の大部分は「報酬比例部分」であるため、その値を利用して遺族厚生年金の金額も計算できます。
シミュレータの使い方
シミュレータは今後の加入条件を入力し、これまでの納付実績と合わせて、もらえる年金の金額を計算します。
今後の加入条件は、以下のように入力します。
- 今後は「59歳11ヶ月」まで、国民年金に加入する(= 来月からは厚生年金に加入しない)
- 収入はゼロ円(= いくらでもOK)
計算結果の内訳をみると、老齢基礎年金と老齢厚生年金、それぞれの金額が表示されます。
老齢厚生年金部分が、「これまでの納付実績」を踏まえた、厚生年金の「報酬比例部分」に近い金額になります。
筆者の場合、厚生年金への加入月数は46月でしたから、報酬比例部分(46月分)の金額が算出されたことになります。
遺族厚生年金の計算においては、加入月数が300月未満の場合、300月として扱われます。 つまり、遺族厚生年金を計算する際の報酬比例部分は、シミュレータの値に 300 / 46 をかけ算したものになります。 筆者のケースでは、給付額が実際の納付実績の約6~7倍になるわけです。みなし300月という制度がいかに強力か、おわかりいただけると思います。
最後に、3 / 4 をかけ算して計算完了です。ここまでの計算をまとめると、次のようになります。
遺族厚生年金金額 = シミュレータの厚生年金金額 × 300 / 46 × 3 / 4
まとめ
今回は、ねんきんネットのシミュレータを利用して遺族厚生年金の金額を試算しました。
ちなみに筆者のケースでは、前回の記事・今回の記事、2つの計算結果は、月額1000円弱、乖離しました。 知識不足で考慮できていない要素や、細部の誤りがあるのでしょう。悔しいのでいつか徹底的にデバッグしたいですね。詳しい方からのフィードバックもお待ちしています。
ひとまず、遺族厚生年金のおおよその金額を算出できたので、今日はここで筆をおきます。妻に自信を持って「僕が天に召されたら月〇〇万円もらえるよ」と伝えることができました。
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